中国輸入物販を始めてみたけど、「日本に到着するまでいつも遅い」「税関でトラブってしまって到着日数が大幅に遅れた」といった経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか。
実は中国から日本に到着するまでの間に、荷物が遅延してしまう要因はたくさんあります。
今回は荷物が遅延する理由3つと、到着日数を劇的に早める方法について解説していきます!
- 中国輸入代行会社アリパートナーズ㈱代表
- 自身でもOEM製品を販売
- Amazon月商1600万円
- 2023年にAmazon運営会社を約1億円にて第三者へ譲渡
- 北京大学、台湾静宣大学へ留学
- 日本語と中国語のバイリンガル
中国から日本へ荷物を送るときによくあるトラブル
中国輸入物販では商品を中国で買い付けを行いますので、仕入にあたり輸入手続きが必要になってきます。
国際間の貿易になりますので、日本に到着するまでに輸送上のトラブルが起きることも珍しくはありません。
予定していた日に到着しないと焦ってしまいますよね。
誰しも計画通りに在庫補充したいと思っていますが、どうしてもこのようなトラブルは一定数発生します。
私も何度も同じ状況に直面したことがあり、この在庫切れしてしまう焦燥感は物販に実際に取り組み肌で感じたことがある人でないと分かりませんよね。
販売価格を釣り上げて売上数量をコントロールするにも限界があります。
中国から日本に荷物を送る際に遅延する理由
中国から日本に荷物を送る際に遅延が発生する理由は、主に以下の3つです。
1つ1つ見ていきましょう。
理由①:フォワーダー(国際物流会社の倉庫)で止まる
中国から輸出前に輸入規制のある商品が見つかり、フォーワーダーの倉庫で止まってしまうことがあります。
食品衛生法、薬機法等の日本への輸入にあたり規制のある商品は事前に代行会社でも確認を行いますが、稀に国際物流会社の倉庫に到着後、発覚することがあります。
許認可が得られていなければ、規制のある商品のみを段ボールから抜き出し、それ以外の商品の輸出手続きを行うことになります。
▼税関職員が開梱検査をしているイメージ(画像はChat GPTによる作成)
該当商品は段ボールを開け、代行会社へ返送手続きを行うため、1日~2日程度発送が遅くなることがあります。
輸入規制のある商品は、あらかじめ許認可を得た上で仕入れを行うか、許可を得ていない場合は仕入れしないようにしましょう。
理由②:出港延期
出港遅延には大きく分けて2種類あります。
天候不良
最も多いのは天候不良による出港遅延です。
不可抗力によるもので対策が難しいでしょう。
特に台風シーズンは頻発します。
コロナによる港の閉鎖
2024年1月現在は落ち着きを取り戻しましたが、2021年頃はコロナのロックダウンによって港の閉鎖が相次ぎました。
私たち中国輸入代行業者は、上海港と寧波港が最も頻繁に利用する港ですが、ロックダウンにより完全に閉鎖となった際には、最長で1ヵ月半もの期間、港に留め置かれた状態となったこともありました。
▼世界コンテナ貨物量世界1位の上海港(画像引用:深セン市政府ポータルサイト)
フォワーダーが輸送スペースを確保できない
フォワーダーとは、荷主と運送業者をつなぐ役割を果たす事業者のことを指します。
中国輸入業界では、
が有名です。
「国際物流会社」と呼ぶこともあります。
フォワーダーは弊社のような代行会社を始め、中国各地の大小さまざまな荷主から集荷した貨物を、一つの大口貨物として仕立て上げます。
そして自らが荷主となり、船会社へ発送を依頼します。
代行会社の貨物追跡画面で「出港延期」と表示されるのはこのような背景があります。
船便であれば通常3~4日ごとに出港しているため、一般的には数日程度の延期に留まりますが在庫切れで急いでいるときにはこの数日が大変長く感じますね。
理由③:輸入税関で止まる
輸入貨物通関に際して何かしらの異議がある場合、税関職員による立ち合い検査が行われることがあります。
実際に税関職員、通関業者立ち合いのもと、段ボールを開梱し、中身のチェックを行います。
中国輸入で最も多いのは知財権の侵害と輸入規制商品(食品衛生法、薬機法など)の輸入です。
代行会社、フォワーダーでも過去の事例から検査となりえる貨物があれば通知をしますが、最終的な損害は輸入者本人が負うことになってしまいます。
立ち合い検査自体は短時間で終わるものの、滅却しなければいけない貨物が出た場合、事務手続きに2週間以上かかることもあります。
その期間、貨物は保税倉庫に保管され、保管期間が7日を過ぎると日割りの保管費用が発生します。
滅却貨物の商品代金も当然ながら返金されることはありません。
▼保税倉庫のイメージ(画像はChat GPTによる作成)
このようなことにならないよう、自分の取り扱う商品は事前によく調査をして、理解を深めてから仕入判断をするようにしましょう。
ちなみに輸入許可通知書の上部の「区分」に「3」と記載があれば、税関職員による立会検査が行われたことを示しています。
中国から日本へ荷物を送る際にかかる日数
中国から日本に荷物を送るとき、標準的には一体何日くらいでしょうか?
航空便と船便に分けて解説をしていきます。
航空便の場合
代行会社で利用できる航空便は多くありますが、ここでは代表的な6社を例に紹介していきます。
航空便①:OCS
- 平均到着日数:約3~4日
- ANA傘下。日本資本のため安心感から使用する方も多い。
- 価格は他と比べると割高な時期も多いものの、到着時の貨物のダメージが少なく、到着日数も約3日と早めなのが特徴。
- 公式HP:OCS ANA GROUP
航空便②:スコアジャパン
- 平均到着日数:約3~5日
- 到着日数はOCSよりも遅くなるが、OCSよりも価格は安価であることが多い。
- 日本各地にも営業所があり、問い合わせ対応も比較的迅速。
- 公式HP:スコアジャパン
航空便③:電子特別便
- 平均到着日数:約3~5日
- モバイルバッテリーや充電することで再利用可能なリチウムイオン電池内蔵の製品の輸送に利用。
- 料金は航空便の通常便よりも高い。
航空便④:ヤマト運輸/佐川急便
航空便⑤:EMS
- 平均到着日数:約3~5日
- 国際スピード郵便。主に10kg以下の少量貨物に利用することが多い。
- 到着日数はヤマト・佐川と大きな差はない。
- 少量のサンプル発送などにも利用。
- 公式HP:EMS|郵便局
航空便⑥:アリバートナーズ自社物流
- 平均到着日数:約2~5日
- アリパートナーズが独自で契約する自社物流。
- 「通常便」は低価格が特徴。301kg以上12元は同業他社の中では最も安価。
- 「快速便」は通常便よりもやや高いが、最速2日で到着するため、急ぎの荷物にも利用可能。
- 公式HP:アリパートナーズ
▼アリパートナーズ航空便料金(PE=アリパートナーズ自社物流)
船便の場合
中国輸入における国際輸送では基本的には全て船便での発送を推奨しています。
航空便と比べ価格が圧倒的に安く、納期計算をしっかり行い、適切なタイミングで発注すれば高い航空便を使うことなく、仕入れができるからです。
そのため各代行会社が契約している船便の到着日数、料金は非常に重要になります。
以下では船便の代表的な2社とアリパートナーズ自社物流を紹介致します。
混載便①:海源・TW便
「在庫保有単位」とも訳される、商品やサービスを特定するための識別コードです。小売業界で広く使用されており、在庫管理、商品の追跡、販売データの分析などに利用されます。各SKUは特定の商品のバリエーション(サイズ、色、形状など)を表し、その商品が店舗や倉庫でどのように管理されるかを示します。同じ例えば、商品で2カラーがあれば「2SKU」と数えます。
混載便②:アリパートナーズ自社物流
- 平均到着日数:約5~14日
- アリパートナーズが独自で契約する物流会社。
- 通関会社は日本企業を利用しており、日本国内でも安心のサポート。
船便にも関わらず最速5日で到着。
次章で詳述する「中国から日本へ荷物を送る日数を短縮する方法」を参照。 - 公式HP:アリパートナーズ
コンテナ便
- 平均到着日数:約10~14日
- コンテナ1本に自社商品のみを積載する貸し切り輸送。主に20フィート(ハーフコンテナ)、40フィート、40フィートハイキューブコンテナがあり、ハーフコンテナには140cm段ボールで180~200箱程積載可能。日本側の到着港、配達地点により価格が変動するため、固定の価格はなく別途見積もりが必要。
▼コンテナのサイズ比較(画像引用:海上コンテナ|Wikipedia)
中国から日本へ荷物を送る日数を短縮する方法
航空便、船便ともに、残念ながら一般的には到着日数を劇的に早めることができません。
せいぜい輸入規制がないかに注意し、天候による出港遅延がないことを祈るだけです。
航空便は5日前後、船便は12日前後から大幅に短縮することは非常に難しいのです。
しかし弊社アリパートナーズでは、この到着日数を劇的に短縮するために、水曜出港の船便貨物の発送には航空便を使って発送をしています。
水曜出港に間に合うように発送指示さえ頂ければ、船便にも関わらず5日程度で到着するため、従来の到着日数から劇的に短縮することが出来ています。(価格は船便料金のまま)
▼アリパートナーズ船便料金(PE=アリパートナーズ自社物流)
参考:アリパートナーズ国際送料
代行事業以外の貨物も合わせて発送しているため実現可能な制度で、把握している限り日本でサービスを展開する代行会社で同じ方法を採用している会社はありません。
通関速度も一般的には航空便の方が早いため、日本に到着後もスムーズに国内配達が開始され、利用者にはとてもメリットの大きい制度になっています。
まとめ:中国から日本へ荷物を送る際の日数
中国から日本への国際発送ではなかなか予定通りの日数で到着しないこともしばしばあります。
天災などの不可抗力的な要因は対策が難しいですが、許認可を取得できなければ輸入規制商品を仕入れないのは鉄則ですね。
税関からの問い合わせに対応したり、商品が廃棄されてしまったり・・・と良いことは何一つありません。
また航空便の5日前後、船便の12日前後の到着日数は劇的に早めることは簡単ではないことも紹介しました。
そして船便での輸送は中国輸入の最も重要なポイントの一つです。
これから数十万、数百万円と売上を拡大していくにあたって、船便コストをうまく抑え、到着日数を早めることは中国輸入物販の成功の秘訣と言っても過言ではないでしょう。
是非今回紹介した内容を踏まえつつ、ご自身に最も適した輸送方法を持つ代行会社とお付き合い頂ければと思います。
アリパートナーズへ入会ご検討の方は「私たちについて」をご覧ください。
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