今回は円安時代の中国輸入について紹介をさせて頂きます!
円安が続く中、多くの輸入ビジネスが影響を受けていますが、中国輸入においては、まだまだ成長のチャンスがあります。
この記事では、円安の影響を最小限に抑え、売上を伸ばすための具体的な対策を徹底解説します。
中国輸入市場の動向を読み解き、効率的な仕入れ方法や今後の展望、さらに販売戦略まで、実践的なアドバイスを記載しました。
円安時代の今だからこそをできる取り組みを明確にし、あなたの中国輸入ビジネスを次のレベルへと引き上げるヒントをお伝えします!
- 中国輸入代行会社アリパートナーズ㈱代表
- 自身でもOEM製品を販売
- Amazon月商1,600万円
- 2023年にAmazon運営会社を約1億円にて第三者へ譲渡
- 北京大学、台湾静宣大学へ留学
- 日本語と中国語のバイリンガル
円安は中国輸入にとって不利になるのか
円安が中国輸入にとって有利か不利かで言えば、どちらかと言えば不利になります。
理由は単純で「輸入原価が上がる」からです。
これは2022年から始まった円安により、日用品が軒並み値上がりしているので、たとえ中国輸入をやっていなくても、日々の生活で値上がりを感じている方もたくさんいるかと思います。
例えば今から10年前の2014年の1元はだいたい16.5円、対して2024年7月現在の1元は22.1円です。
同じ10元の商品を仕入れた場合では、
- 2014年 10元×16.5=165円
- 2024年 10元×22.1=221円
その差56円。
3割以上も値上がりしている計算になります。
円安が進めば進むほど仕入原価があがり、中国輸入にとっては不利な環境となります。
そのためしっかりと利益のとれる仕入方法・販売手法を行わないと円安とともに淘汰されていくことになるでしょう。
確かに中国輸入をはじめ海外輸入ビジネスにとって円安は紛れもない向かい風です。
しかし円安がもたらすのは何も負の側面だけではありません。
次の章では円安が中国輸入に与えるメリットについて一つ一つ紹介していきたいと思います。
円安は対米ドルではなく、対人民元で考える
確かにここ数年、日本円は対米ドルだけでなく、対人民元に対しても、対ユーロ・対ウォンなどあらゆる通貨に対して下落しています。
あらゆる通貨に対して円が弱くなっているのは間違いありません。
人民元対米ドルでも大きく下落
しかしその一方で、人民元も対米ドルで大きく下落しています。
- 2022年6月 1ドル 6.3元
- 2024年6月 1ドル 7.3元
ドル円ほどではないにしろ、ドル人民元は10%以上も下落しています。
中国は今、不動産不況が深刻化しており、日本と同じく金融緩和政策を続けています。
しかし緩和政策の効果はまだ限定的であると見られており、今年2024年後半には、政策金利の引き下げを行うと見られています。
政策金利の引き下げは一般的に通貨安圧力となりますので、今年後半にかけては人民元安がさらに進む可能性があります。
円高人民元安のシナリオはありえる
対して日本は年央から年末にかけて、政策金利の引き上げを行うと見られています。
これは円高圧力となります。
日本は金利引き上げ後も円安基調が継続するのではないかという見方もありますが、仮に教科書通りに進めば、2024年後半にかけて円人民元の水準は改善(円高人民元安)になるシナリオも十分にありえます。
米国が鍵
しかしこれには米国の金利動向が鍵を握っているのは言うまでもありません。
トランプ大統領の再選によりインフレの再燃も懸念されていますので、今年1~2回と見られているFRBの利下げが遠のけば、円安が更に加速する可能性もあり得ます。
為替レートを予測するのは極めて難しいため、ここではこれ以上の深堀は避けますが、ここで重要なのは中国は日本と同じく金融緩和を続けており、人民元も対ドルでは下落しているという点です。
円安が中国輸入に与えるメリット
円安が中国輸入に与えるメリットについて紹介をさせて頂きます。
前章で述べたように輸入ビジネスにおいて円安環境は決して喜ばしいことではありません。
しかしそれは中国輸入ビジネスに取り組んでいる方の多くが感じていることであり、あなただけではありません。
今から記載するメリットをうまくいかせれば逆にライバルに差をつけることさえできます。
メリット①:価格勝負のセラーが軒並み撤退していく
価格しか差別化する武器のないセラーは円安環境では非常に苦しくなります。
ライバルが値下げをすればそれに追随して値下げをしていかなければなりません。
直近2年の円は対人民元で10%以上下落していますので、2年前に利益率10%で販売していたセラーは、単純計算で現在は利益が出ていないか、むしろ赤字になっている水準になります。
価格勝負の相乗り出品は、実質自由に値上げすることができませんので、仕入コストを安くする方法がなければ、中国輸入ビジネスから撤退するしかありません。
特に中国人セラーほど単純転売の価格勝負でごり押しする手法を取る傾向が高く、実際に私自身が販売しているカテゴリの上位はここ数年ほぼ日本人セラーで固められています。
円安の影響で中国人セラーが減っている
また弊社輸入代行のお客様とお話しすると中国人セラーが減っているという声もいくつも聞きます。
中国人セラーはサクラレビュー投稿・レビュー荒らし・規制品出品などなど何でもありですから、このようなセラーが少なくなってくれるのは我々真面目に取り組む日本人セラーからすれば大変ありがたいことです。
以前に中国人のAmazonセラーと話していたとき「日本人はまじめすぎる。レビュー操作もビジネス手法の一つ」という言葉を聞き、非常に腹が立ったことがありました。
悪いことをしているという自覚すらない彼らと真っ向勝負をするのは本当に疲弊します。
そのため円安においてこのようなセラーがポロポロと落ちていくのは喜ばしいことです。
メリット②:新規参入者が減る
これだけ日々いろいろなところで、「輸入商品の価格上昇」「過度な円安」が何度も叫ばれていれば、輸入ビジネスにそれまで深く関わったことのない人でも、輸入に不利な状況だと認識します。
ましてや日常生活であらゆる商品の物価上昇を肌で感じていれば尚更ですね。
これによって新たに中国輸入ビジネスで稼ごうと思う人は少なくなるのは間違いないでしょう。
しかし裏を返せば、現在すでにAmazonや楽天、ヤフーショッピングで利益を上げている人にとってはメリットになります。
新規参入者が減り、ライバルの増加を防ぐ壁になってくれます。
メリット③:ブランド力強化の機会になる
円高局面や、強い競合がいない環境下では、右から左でも十分に売れていくことがあります。
しかし円安が進み、過当競争に陥ると、値下げ作戦にも限度があります。
やはり高付加価値の商品を投入し、同時に商品ページやストアを利用し、ブランディングを行っていかなければ勝ち目がありません。
逆にブランディングにうまく成功すれば競合の撤退と相まって、シェア拡大につながり自社のブランド認知には追い風になります。
円安の今だからこそ中国輸入プレイヤーがするべき対策
円安時代の今だからこそ取るべき対策をご紹介します。
ここで頑張っておけば、このあと数年で円高基調に切り替わった際に、利益率でライバルと大きな差をつけることができます。
実際には円安円高に関わらず取り組むべきことではありますが、円安で利益率が下がっている今だからこそ、生き残こりを掛けて危機感を持って取り組める側面もあるはずです。
対策①:商品原価を下げる
商品原価を下げるのは最も分かりやすく、利益率向上に直結します。
値引交渉を行う
とても単純で分かりやすい方法です。
値引きができた分、ダイレクトに利益率向上につながります。
中国にはかつてほどの値引き文化はなくなってきたとはいえ、まだ値引き交渉ができるのも事実です。
日本でも家電量販では値引き交渉ができるのは有名ですね。
値引き交渉をせずに購入してしまうと損した気分にすらなります。
実は、今現在の1688.comで販売されている商品は日本の家電量販店と同じように値引きを行えば応じてくれる販売者がたくさんいます。
弊社アリパートナーズでは全ての商品に対して値引き交渉を行いますが、値引き交渉ができた商品の値引き率の平均は5.7%(※)にもなります。
そのまま購入するのはもったいないくらいです。
利益率が5%も改善すれば、広告費にあてる、付属品を充実させるなどさまざまな施策を打つことができ、ライバルとの差別化につながります。
※2022年12月実績(PLUS会員割引含む)
私が実際に1688のセラーに値引き交渉してみた結果を記事にしてみました!
値引き交渉のポイントや信頼セラーを見極めるコツを知りたい方はぜひ合わせて読んでみてください!
5%割引の会員価格で購入をする
1688.comには会員割引制度があります。
会員であれば多くの商品が自動的に5%割引で購入可能です。
5%割引対象の商品は「PLUS会員」の文字が目印です。
この文字があれば弊社アリパートナーズでは全て5%割引で購入することができます。
こちらの表記は1688.comのアカウントを作成し、ログインをしないと表示されませんので、アカウントを作成後に確認をしてみてください。
この割引は店舗が任意で設定しているものです。
全ての商品にこの表記があるわけではありませんが、ざっと全体の6割ほどはこちらのPLUS会員割引適用になる商品です。
PLUS会員割引対象商品かは必ず確認しよう
無条件で5%割引で購入出来れば単純に利益率が5%向上するので、物販運営においてはかなりインパクトは大きいですね。
PLUS割引を設定している店舗は、店舗内の商品には全てにこのPLUS割引が設定されていることが多くあります。
同じ店舗から複数商品を購入していれば、いくつもの商品が割引対象になっている可能性もあります。
1688のアカウントがない方は、是非一度ご自身の今仕入れている商品がPLUS会員割引の対象商品かどうか確認をしてみてください。
またもしこの割引の適用を受けたい場合はアリパートナーズをご利用下さい。
対策②:中国国内の輸送費を下げる
中国にはさまざまな輸送方法があります。
発送元から配送先までスピード重視の「顺丰」発送元から配送先までコスト重視の「安能」等がその例です。
「顺丰」はスピード重視でいわゆる直行便のようなイメージで、途中の物流拠点の経由がほとんどありません。
荷物の積み替えも最小限に抑えられているので到着までのスピードが早い分、送料も高くなります。
1688の販売者には特段指定がなければこの「顺丰」で送ることもよくあります。
一方で「安能」は「顺丰」 に比べ、より多くの物流拠点を通り、荷物の積み替えが頻繁にあります。
そのためやや到着が遅くなる分、送料面では「顺丰」よりも安くなります。
日本への発送までに少し時間的に余裕がある場合で、中国国内の送料を安くしたい場合は、代行会社に「『安能』で発送することは可能か確認をお願いします」と申し出てみても良いでしょう。
注意点としては、荷物の積み替えが多い分、貨物へのダメージも大きくなります。
壊れやすい商品は「安能」で送っても問題ないか事前によく検討をして下さい。
中国から日本への早くしたい・安くしたいとお考えの方はこちらの記事もご覧ください。
対策③:不良品を減らす
不良品を減らすこともできる対策の一つです。
不良品が多いと何がだめなのか
- 販売したあとに商品への補填が発生するだけでなく、場合によっては返送にかかる往復送料の負担も発生する
- 簡易検品ではなく詳細検品が必須となる
- 消費者へ販売後のアフターフォローにおいて返送の往復送料が必要になる
- 中国国内での返品の往復送料が必要になる
不良品が多いと手間が増えるだけでなく、コストもどんどんかさんでいきます。
また中国で不良品を返品する際によく問題になるのが、返品の往復送料はどちらが負担するのか?問題です。
中国ビジネスでは購入者が返品料を負担する
日本では不良品を販売した販売者側が負担することが一般的ですが、中国では購入者が負担しなければいけないことがよくあります。
「なんで不良品を送り付けておいて購入者側が負担しないといけないの?」と言いたくなりますが、残念ながら「返送費用を負担しないなら返品には応じない」とする店舗はたくさんあります。
文化・商習慣の違いと言えばそれまでですが、気持ちとしては納得いかないですね。
不良が発生する度、このようなやり取りをしていてはストレスも溜まってきてしまいます。
不良品を減らすためにできること
不良品を減らすためには、
- 仕入先を変更する
- OEMを行う
があります。
1688.comは大口顧客の余りものを安値で販売しているパターンが多くあり、同じところから買い続けていれば、どれだけ不良品を入れないように交渉したところで、全く意味をなさないことがあります。
そのため新規商品を仕入れる際は、必ずいくつからの店舗から同時にサンプルを取り寄せて見て品質を確認しましょう。
またOEMで素材から調達を行えば簡単に品質が改善することもあります。
特注品をつくるわけなので、余りものも何もありません。
対策④:販売価格を上げる
販売価格の見直しも円安対策の一つです。
これはここ数年、身の回りのあらゆる製品で起こってきていることで、消費者側として値上げを実感している人も多いと思います。
AmazonのOEM品でも同じ流れが起きており、特に2022年から2023年にかけては多くのカタログで値上げが実施されました。
参照:Keepa
参照:Keepa
当時はカテゴリ上位の商品の多くが値上げをしていたため、値上げを行いやすい環境にありました。
値上げをしても売上が変わっていなければ理論上は為替の影響を完全に打ち消すことができます。
付加価値をつけ値上げをする
それもこれも自分でカタログを作成しているからこそです。
仮にこのあと円高へ転換したとしてもすぐには値下げをする必要はありません(もちろん同カテゴリの相場にはある程度追随の必要はありますが)から、その段階では利益率が向上することとなります。
円安局面の今だからこそ危機感を持って対策をすれば、数年後により強固なカタログへの進化します。
注意点として、販売価格を上げる際は、ただ単純に価格を上げるだけではなく、何かしらの付加価値をつけましょう。
例えば、商品の素材を変えてみる・セット商品を増やす・付属品を同梱する、などです。
対策⑤:パッケージをOPP袋に変更する
パッケージをOPP袋に変更することも原価削減に役立ちます。
OPP袋に変更することにより削減できる費用は、
- パッケージ費用
- 国際送料
- FBA送料
です。
OPP袋に変更しても商品へのダメージが少ない商品に限ります。
1688.comでは、特に要望がなければ自動的に紙パッケージで発送されるものの、実は商品の梱包パターンをいくつか用意している店舗が多くあります。
OPP袋で希望を出せば店舗側でOPP袋に取り換えてくれるところはたくさんありますので、今取り扱っている商品でOPP袋に取り換えても影響のないものは確認をしてみましょう。
OPP袋は店舗側で用意してもらうのも良いですが、自社ロゴを入れてオリジナルOPP袋を作成してもOKです。
アリパートナーズでは別途手数料なく、オリジナルOPP袋の作成を承っております。
OPP袋に印字する内容はAIファイルで準備頂く必要がありますが、オリジナルOPP袋に梱包することでより商品ラインナップにより統一感が出ますのでオススメです。
対策⑥:OEMに挑戦する
そしてより根本的な解決方法はOEMに挑戦することです。
相乗り出品では、実質価格の決定権限は自分にはありません。
OEMで自分でカタログを一から作成するからこそ、価格の決定権を握ることができます。
市場価格から大幅に乖離した値付けをすることはできませんが、それも上記のように他社も値上げをしてくる曲面では、いち早く追随することができます。
OEMは商品の素材や、仕様を自由に決定できますので、値上げ準備のための付加価値の追加パターンは幾通りもあり、取れる選択肢も多くなります。
OEMは利益率が高い
またOEMは利益率が30~50%と高く、相乗りや単純転売に比べ、円安による原価上昇の吸収余地が大きいのも特徴です。
その間にライバルが撤退していけば、自社にとってはむしろ喜ばしいことと言えるでしょう。
「OEMに挑戦したい!」と思った方はぜひLINE友だち追加特典でもらえる『Amazon OEM 入門完全マニュアル』を受け取ってください!
全60ページにわたる超有料級の情報を60ページ以上に亘って徹底解説しています。
公式LINEの友だち追加後、「完全マニュアル」とメッセージを送ってください。
まとめ
ここまでご覧頂きありがとうございました!
円安は中国輸入にとっては確かにマイナス要因です。
しかし円安の今だからこそ危機感を持ってできる対策もたくさんあります。
ここで原価低減に本気で取り組むかどうかで生き残れるか否かが変わってきます。
OEMは相乗りや単純転売よりいろいろな面で自由度が高く、円安時代の今だからこそ取り組む価値のある手法です。
是非、自分に今できることから少しずつ始めていきましょう!
記事では紹介できなかった「ブランドコンセプトの作り方」「OEMに必要な予算」「工場選定の注意点」などAmazon OEMに必要な情報を徹底解説します。
この資料を見ればあなたがAmazon OEMで売上が上がらなかった理由が一目瞭然です。
こちらから公式LINEの友だち追加後、「完全マニュアル」とメッセージを送ってください。
中国輸入の全てを知りたい!そして売上を伸ばしたい!という方はまずは以下の記事をご覧ください。
中国輸入ビジネスに必要な全ての情報をまとめた記事を作りました。